2025.8.26

■吉野林業全書から学ぶ 
41_杉・桧の傾木を起こし直す方法

杉・桧が風雪被害によって傾いてしまった時は、葛藤(ツヅラフジ)、縄、桧皮綱、または鉄線などで起こして直立させなければならない。

しかし、すでに折れたり倒れてしまったものや、傾いたものでも間伐にあたるものは伐採してしまい、成木の見込みのあるものだけを起こすことが重要である。

小木は普通の縄で簡単に引き起こすことができるが、樹木の大小や手間を考慮して、どういったものを使うかは作業者の考えで必要な道具を買うなど効率よく検討すること。

【備考】
縄は普通のものを用いるが2、3本を合わせて使う。

桧皮は、夏の土用の後から秋の土用までに山で取ってきた生のままのもの(長さ3.6m~5.4m、幅6㎝~9㎝)を適当に束ね、30日ほど水に浸しておき、その後30日ほど天日干しにする。(こうすることで防虫効果がある。)

桧皮をさらに長持ちさせたければ煙の通る天井に掛けておき、使用する時に再度水に浸し適当にやわらかくして使用する。これを2、3本合わせて使うと良い。

鉄線にはトタンを用いるが、使う大きさは樹木の大小によって決める。

そういった道具で直接起こしにくい大径木の場合は、一旦、苧綱(オヅナ/麻糸をより合わせて作った綱。非常に丈夫で船の綱として使われた。)を掛けて引き起こし、直立させた後に葛藤(ツヅラフジ)、縄、桧皮綱、または鉄線を使う。

吉野杉

 
参照:吉野林業全書
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近年は積雪は極端に減って、吉野でも豪雪被害というのはあまり聞かなくなりました。

しかし、それに変わって温暖化による巨大台風や集中豪雨が大変な脅威となっています。大規模な地崩れにともなって完全に倒れてしまう甚大な被害であったり、倒木の被害を免れたとしても、強風に長時間煽られることで原木に大きな傷となって残ってしまうといったような大変なことが起こっています。

地崩れが起こってしまうと、もう元の山に戻ることはないという悲しい現実も待っています。

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