2025.1.5

■吉野林業全書から学ぶ 
25_杉・桧の苗床の抜き取りと仕分け

1年間成長させた杉苗は3月初旬から4月上旬までに移植を行う。それを苗付けとも苗伏せとも呼ぶ。

まず、杉の苗木を全て掘り起こし、15㎝以上のものは大苗とし、それ以下を小苗として余りに小さいものは捨てる。

大苗と小苗に仕分けたものを100本ずつ束にして、長すぎる根は切り捨てた上で、たらいのような広い口の桶で根を水に浸けた後畑に移植する。

桧苗は、杉苗より一年多く床苗で養生を行うのであるが、除草と管理は前年と同様に行わなければならない。ただ、覆いは一年限りでよく、施肥に関しては苗床の伸長に応じて適当に行えばよい。

吉野杉

 
参照:吉野林業全書
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急峻な地形により今ではヘリコプター集材が中心の吉野林業において、高額な搬出費用に見合わず、捨て伐りされてしまう木材も多い状況です。

しかし、そんな木材も元をたどれば種や苗木の頃から選考レースに勝ち抜いたものたちと考えれば、何とも悲しい話です。


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