2025.1.2
苗床に精選した種子を、畑1坪に対して二合の割合で播く。
播いた上から通路の土を目籠に入れて、通路に立って薄くふるい掛ける。
その上にはさらに、暴風雨対策や地面の乾燥予防のために覆いをするのであるが、栂(つが)の枝葉が最適である。次いで、樅(もみ)、桧(ひのき)が望ましい。
これら3種類の枝葉がないときは、杉柴(すぎしば)、萱(かや)、藁(わら)、麦藁(むぎわら)、栗殻(くりがら)などを代用しても良い。
栂の枝葉が覆いとして最適である理由は、小枝が生い茂りその葉が細長く平均にしげっていて、その細い葉が数か月の間に落ちて勝手に地面に敷き詰められることにある。
杉・桧の種子が発芽し芽は陽光を求めて伸びていくが、栂の葉は細かいから成長の邪魔をしない。
また、苗木の間に自然にばらまかれた栂の葉は、炎暑を防ぎ雑草も抑制する。寒い時の霜柱で根が緩み、地面に持ち上げられることも防ぐ。その上、肥料分も少しはある。
色々とデリケートな作用をしてくれるのが栂なのである。
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