2024.9.7

■吉野林業全書から学ぶ 
13_杉・桧の種子採取の母樹

種子採取にあたって、杉については60年~70年生、桧は40年~50年生を母樹とすることが最も適している。

その年数に達しない若木から種子採取を行うと、実生苗(種から発芽させた苗)を植付けた際に、早く実がなってしまい成長が芳しくない。

逆に100年生前後の木から種子採取を行うと、種子が小粒で小さく未熟なものが多い。

形の良い木を選び、その木のいわゆる最盛期に種子採取を行うことが重要である。

吉野杉

 
参照:吉野林業全書
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種子採取の季節のタイミングを計ることが、異常気象により影響を受けてしまうと心配したところでしたが、ここに述べられた母樹の最盛期という部分も気になりました。現在、再造林の規模がごくわずかである川上村の吉野林業にあっては、母樹選定もかなり困難になることが危惧されるのです。

実際に再造林事業として種子採取から開始しようにも、種子の不作が連続するようなことも目の当たりにしました。どの場面を切り取っても厳しい状況に置かれた吉野林業です。

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