2025.10.2

■吉野林業全書から学ぶ 
47_杉・桧の間伐の方法②

杉の五番間伐から十番間伐(植付け後30年~60年の間伐)は春から夏にかけて実施する。桧の太いものは夏の土用に伐採せねばならない。

その方法は、伐採する木の根元でその木の太さの3倍ほどの輪を約4㎏弱の芋綱で作り、それを高い場所からその木の中程のところへ打ち上げて、伐倒方向へ綱の端を固定する。

次に大斧で根株を伐るか、もしくは鋸で伐り倒す。

大径木の場合は受け口として木の2割ほどの伐り目を斧で作ったのちに、反対側の追い口に斧で挽き目を入れ、これに楔(くさび)を打ち込んで倒れかかった時に綱を引っ張って倒す。

伐倒後はその木の材木としての用途をよく考えてから皮を剥ぐべきで、2~3ヶ月はそのままにして乾燥させるのが良い。

吉野杉

 
参照:吉野林業全書
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現在ではチェーンソーとチルホールを使って伐採を行いますが、それでも伐倒方向を見極めながらタイミングを計っていくのは難しい作業です。

斧と鋸の伐採は実際には見たことがないのですが、60年生の杉といっても想像するにかなりの力仕事で、危険も伴う大変な作業だったと思います。

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