2024.7.25
■吉野林業全書から学ぶ
8_杉・桧の良否①
杉は、年数に関係なく水分が充満している下り枝の木は、渋が強くていわゆる黒木である。逆に、枝が上を向いた指し枝の杉は、色も美しく材質も良い。
間伐しすぎた疎林では、杉に葉枝 (ヨムキ枝) が出る。しかしこの材質は悪くない。
杉の「右ネジ木」は柾目が通っているので、割るのが容易である。
杉の「左ネジ木」は柾目が通っていないので、割りものにできない。
参照:吉野林業全書
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吉野杉の何とも言えない淡紅色の色合いや、真っ直ぐ通った柾目の美しさに魅せられて、より良いものを求めてしまうのですが、自然素材ですので個体差が現れるのは当然です。
しかし、解説にあるようなうんちくを語りながら、間伐の選木を続けてくれたご先祖様たちによって、長い長い時間を経てもなお、とてつもない良材に出会わせてもらえることに感謝しかありません。