2025.6.16

■吉野林業全書から学ぶ 
37_杉・桧の枯損苗木の植替え

杉・桧の苗木を山に植付けた後は多少枯れてしまうものもあるため、植付け後2年目の春には補植の必要がある。

その際に、枯損木を抜き取った跡に決して植え込んではならない。だいたいは植穴の底に岩石があるか、他の木根に生育を妨げられて枯れてしまっているからである。

そもそも補植用の苗そのものが悪いために枯れてしまうこともあるが、苗木や植穴の良し悪しに関わらず、2本並んで枯れてしまった場合は、その中間に1本を植付け3~4本枯れてしまったところへは2本を間植するのが良い。

補植用の苗は特に60㎝以上の優良なものを選び、植付けには十分注意しなければならない。もし、翌年にも枯損木が生じた場合は同様に補植を行うようにする。

一日の作業量は苗木200本として、補植の方法も最初の植付け方法と変わらない。

吉野杉

 
参照:吉野林業全書
____________________________________________________________________
 
現在において、植えた場所の岩石や他の苗の根などよりも、枯損率を大きく上昇させるのは異常気象による生育不良や獣害によるものです。100年、200年サイクルのスタート地点で大きな障壁が立ち塞がります。

簡単に解決もできなければ、簡単に手法を変えることもできない…とてつもなく厳しい状況にあると思われます。

最新の記事

アーカイブ

≪■吉野林業全書から学ぶ 

≫■吉野林業全書から学ぶ 

最新の記事

アーカイブ